【行政書士が解説】下請けでも建設業許可は取るべき?

この記事の作成者

えんまん行政書士オフィス

行政書士 上妻直人(こうづまなおと)

建設業許可申請を専門に許可取得・更新をサポートしています。特に、これまで許可とは無縁だった下請け専門の会社様や一人親方様が、許可取得をきっかけに事業を拡大していく姿を見るのが一番のやりがいです。「何から手をつけていいか分からない」という方のお悩みに、とことん寄り添います。

・ウチは元請けから仕事をもらう下請け専門だから、建設業許可なんていらないよね?」
・「500万円以下の小さい工事しかやらないし、手続きも面倒くさそう…」

現場で汗を流す親方や社長さんとお話ししていると、こんな声を本当によく聞きます。

特に私の経験上、独立して数年経った30代~40代の社長で建設業許可の必要性を検討している社長に多いのではないでしょうか。確かに、法律上は500万円未満の工事なら許可は不要です。なので、そう思うのも無理はありません。

でも、ちょっと待ってください。もし、あなたが「もっと安定して仕事が欲しい」「従業員を入れて10名くらいの会社にしたい」「大きな会社を作りたい」と少しでも思っているなら、その考えは非常にもったいないかもしれません。

こんにちは!行政書士の上妻です。
結論から、ハッキリ言います。
たとえ今は下請け専門だとしても、建設業許可は絶対に取っておいた方が有利です。

なぜなら、建設業許可は、単に「500万円以上の工事ができるようになる」というだけの資格ではないからです。
それは、あなたの会社の未来を切り拓くための、強力な「武器」であり「信頼の証」になるからです。

この記事では、「なぜ下請けでも許可を取るべきなのか?」その理由を、きれいごと抜きで、現場の皆さんが一番気になる「仕事」と「お金」に直結するポイントから、本音で解説していきます。


目次

そもそも「建設業許可」ってなんだっけ?【超かんたんにおさらい】

まず、基本のキから。難しい法律の話は抜きにして、ざっくりと解説します。

建設業許可とは
1件の請負代金が500万円以上(建築一式工事の場合は1,500万円以上)の工事を請け負うために必要な、都道府県知事や国から与えられる「営業許可証」のことです。

500万円未満なら…
「軽微な工事」とされ、許可がなくても請け負うことができます。

「なんだ、やっぱりウチは500万円もいかないから関係ないや」

そう思ったあなた、ここからが本題です。

その「500万円の壁」が、実はあなたの会社の成長を無意識に止めてしまっているとしたら、どうしますか?


【ここが一番大事】下請けが建設業許可を取るべき3つの“ガチ”なメリット

私がこれまでサポートしてきた社長さんたちが、許可を取った後に口を揃えて言う「取って良かった!」の理由。

それは、以下の3つに集約されます。

メリット1:仕事の“天井”がなくなる!「500万円の壁」を気にせず仕事が受けられる

「本当はもっと頼みたいんだけど、500万円超えちゃうから、今回は…」

元請けから、こんな風に言われた経験はありませんか?
あるいは、材料費が高騰して、気づいたら見積りが500万円ギリギリになってしまい、泣く泣く値段を下げた経験は?

思い出してください。建設業法でいう「500万円」は、材料費も込みの金額です。
例えば、あなたが手間請けで400万円の仕事をもらったとしても、元請けが支給する材料が150万円分あれば、合計550万円となり、許可が必要な工事になります。

許可がなければ、あなたは常に「500万円」という見えない天井を意識しながら仕事をしなければなりません。

チャンスを逃さない:許可があれば、「500万円超えそうだから…」という理由で仕事を断る必要は一切なくなります。むしろ「もっと大きい仕事ないですか?」と強気で営業できます。


利益率アップ:無理に見積りを下げる必要がなくなり、適正な価格で仕事が受けられるようになります。

これは、日々の売上に直結する、非常に大きなメリットではないでしょうか?

メリット2:元請けからの信頼が爆上がり!「安心して仕事を任せられる業者」になる

これが、下請け業者にとって最大のメリットかもしれません。
元請けの担当者は、一体どんな下請け業者に仕事を頼みたいと思っているでしょうか?腕がいいのは当たり前。その上で、彼らが重視しているのは「コンプライアンス(法令遵守)」「リスク管理」です。

【元請けのホンネ】

「許可業者に仕事を発注している」という対外的な実績が欲しい
大手や中堅の元請けほど、コンプライアンスを厳しくチェックされます。「どの業者にいくらで工事を発注したか」という記録は全て残ります。その時に、発注先が「許可業者」であることは、元請けにとっての安心材料であり、社内的・社外的な評価にも繋がるのです。

「無許可業者に500万円以上の工事を出してしまった」というリスクを死ぬほど恐れている
もし、元請けが無許可のあなたに500万円以上の工事を発注してしまったら?それは元請けの監督責任問題に発展します。そんな面倒なリスクを、彼らは絶対に避けたいのです。最近では大阪万博で「無許可」の建設会社に発注していたことが判明しニュースになりましたね。もちろん無許可で受注する方にも責任があるのですが、責任の所在は元請けにもあるため、だからこそ、元請けは無許可業者に仕事を振ることをためらうのです。

【実際にあった相談事例】
ある塗装会社のB社長からのご相談です。長年付き合いのある元請けの担当者から、ある日こう言われたそうです。
「Bさん、腕はピカイチだし、いつも無理聞いてくれて助かってる。本当はもっと大きい現場を丸ごと任せたいんだけど、ウチの会社の方針で、許可を持ってないと仕事は出せなくなっちゃったんだ。悪いけど、許可取ってくれないかな…?」

B社長は慌てて当事務所に駆け込み、無事に許可を取得。今では、以前の何倍もの規模の仕事を、その元請けから安定して受注しています。

このように、許可を持っていることは、「ウチは法律を守る、しっかりした会社ですよ」という無言のメッセージになります。元請けは、安心してあなたに仕事を任せることができるのです。

メリット3:会社の“格”が上がる!融資・求人・対外的な信用力がアップする

建設業許可は、元請けに対してだけでなく、社会全体に対する「信用の証」です。

金融機関からの評価が上がる
銀行が融資を審査する時、「建設業許可を持っているか」は必ずチェックします。許可がある=国が定めた厳しい要件(経営のプロがいる、プロの技術者がいる、財産状況は安定など)をクリアした会社、と見なされます。融資の審査が有利に進んだりするケースも少なくありません。

採用活動で有利になる
若い職人さんを雇いたい時、「建設業許可あり」と求人票に書けるのは大きな強みです。今の求職者は、給料だけでなく「会社の安定性」や「将来性」を重視します。特に経験者を採用したい場合には、許可があるだけで、「あっ、ちゃんとした会社なんだな」という安心感を与え、応募に繋がりやすくなります。


【逆に…】許可を取らないデメリット(じわじわ損してる可能性)

メリットの裏返しですが、許可がない状態を続けることのデメリットも直視しておくべきです。

  1. いつまでも大きな仕事は回ってこない
    会社の成長が頭打ちになり、売上が伸び悩む。
  2. 元請けの業者選定で不利になる
    同じ腕前のA社(許可あり)とB社(許可なし)がいれば、元請けは間違いなくA社を選びます。
  3. 知らないうちに法令違反のリスク
    追加工事などで、意図せず500万円を超えてしまう危険性が常にあります。

許可がないことは、チャンスを逃し、リスクを抱え続ける状態だと言えるのです。


【Q&A】社長さんが気になるギモン、全部答えます!

「メリットは分かったけど、実際どうなの?」という具体的な疑問にお答えします。

Q1. 費用って、結局いくらかかるの?

A. 大きく分けて2つです。

  1. 法定費用(役所に払う手数料):90,000円(知事・一般許可の場合)
  2. 行政書士への報酬:事務所によりますが、10万円~15万円程度が相場です。

合計で約20万円~25万円が初期費用としてかかります。

「高いな…」と感じるかもしれません。

しかし、考えてみてください。

これを投資して500万円の仕事が1本取れたら、どうでしょうか?十分に元が取れる、未来への投資だと私たちは考えています。

Q2. 手続きって、やっぱり面倒くさいんでしょ?

A. 社長自ら手続きされる方もいます。ただ、正直に言って、ご自身でやろうとするとかなり面倒です。
私の経験上、ご自身でされる方の多くが役所に何度も電話したり、足を運んだりして申請書の修正などをされています。また、申請書を作成する際に必要な過去の膨大な書類(契約書や請求書、通帳のコピーなど)を集めたりするのは正直面倒だと思います。

開業してから数年経過した親方や会社が新規で建設業許可を取得されることが多いのですが、会社をスタートさせてから数年の間はなんといっても「売上」を作ることに専念されている時期だと思います。

そんな大切な時期の社長さんの貴重な時間を奪ってしまいます。

そこで、私たち行政書士の出番です。社長さんには、どんな経歴をお持ちか、どんな書類が手元にあるかなどをヒアリングさせていただき、面倒な書類作成や役所とのやり取りは全て代行します。社長さんは本業に集中してください。

Q3. ウチみたいな一人親方でも本当に取れるの?

A. もちろんです!
一人親方であっても、法律で定められた要件(経営者としての経験、技術者としての経験など)を満たしていれば、全く問題なく取得できます。
実際に、多くの先輩たちが一人親方から許可を取得し、法人成りして、従業員を雇い、立派な社長として活躍されています。建設業許可は、その夢への第一歩なのです。私がサポートさせていただいたお客様の中に一人親方で取得された方が「お客様の声」に載っているので参考にされてください。


まとめ:建設業許可は、未来への「パスポート」

もう一度、大切なことをおさらいします。
下請け業者が建設業許可を取るべき理由は、

  • メリット1
    仕事の天井がなくなり、売上アップに直結する
  • メリット2
    元請けの信頼を得て、安定した受注に繋がる
  • メリット3
    会社の信用力が上がり融資や採用に有利になる

ということです。

「いつかは取らないとな…」
もし、あなたがそう思っているなら、ライバルたちも同じことを考えています。その「いつか」を「今」に変えることで、あなたは一歩先を行くことができます。

建設業許可は、あなたの会社を次のステージへ引き上げてくれる**「パスポート」**です。
「ウチの場合はどうなんだろう?」「そもそも要件を満たしているのかな?」
少しでも気になったら、まずは専門家である私たちに、お気軽にご相談ください。あなたの会社の状況をじっくりお聞きして、許可取得への最短ルートをご提案します。

ご相談は無料です。お電話一本から、あなたの会社の未来は変わるかもしれません。

建設会社様を全力で応援します!

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